知っておくだけで変わる!豆を注文する時の注意点「豆・粉」「挽き方」「焙煎日」の見方!
- Beans Express編集部
- 2018年12月6日
自宅でコーヒーを飲むという方の中には、いつでもおいしいコーヒーを味わうために様々なこだわりをもっている方もいるでしょう。
自分好みの味や香りを楽しむために、コーヒーを豆から挽くという方や、挽く手間はかけられないけれどこだわりの粉を使っているという方も中にはいます。
そこで、ここでは豆と粉の違いや挽き方、さらには焙煎日による味の違いなど、コーヒー豆を注文する時に知っておきたい注意点について紹介します。
コーヒー豆と粉、どう違う?
コーヒーを自宅で飲みたいけれど、コーヒー豆を砕くための道具である「ミル」がないという方は、コーヒーを豆ではなく粉で購入しているでしょう。
忙しい時間の合間を縫ってコーヒーを楽しみたい、という手軽さを求める方の多くは粉を選びます。
一方、豆の方がおいしく長持ちする、手間暇をかけてこそおいしいものをよりおいしく感じられる、というこだわりの強い方は豆で購入することが多いようです。
では、具体的に豆と粉ではどのような違いがあるのでしょうか。
まず、コーヒーがどのように作られているのかを紹介しましょう。
コーヒーは焙煎した後、炭酸ガスを放出し、酸素を吸収しながら熟成していきます。
これを一般的に「酸化」と呼びますが、焙煎後10日くらいまでは熟成とも言える、香味豊かな期間が続きます。
しかし、粉の場合は豆の状態と比較して表面積が20倍以上となり、それだけ空気に触れる面積が多くなることで、酸化も加速度的に進みます。
酸化が進むと劣化にも繋がるため、豆の状態よりも粉の方が劣化の進度が早いです。そのため、豆よりも粉の方が保存期間は短いと言えるでしょう。
豆であれ粉であれ、酸化をできるだけ防ぐ保存方法が鍵となるコーヒーですが、どのように保管すると酸化を遅らせ、長持ちさせられるのでしょうか。
コーヒー豆の酸化は光の影響も受けます。
これはどういうことかというと、日光や電球などの紫外線でも劣化するため、直接光が当たらない袋に入れて保管することが重要になってくるのです。
また、当然ではありますが酸素に触れることでも酸化は進んでいきます。対策としては密閉容器に入れ、できるだけ空気を触れないようにします。
さらに、理想としては空気を抜くことができる密閉袋などに入れて保管するのがいいでしょう。
また、コーヒー豆の特徴として、周りの臭いを吸い取る脱臭効果があるため、冷蔵庫や冷凍庫にそのまま保管しておくと匂いを吸い取り、味が劣化します。
酸化を防ぐだけでなく、味の劣化を防ぐためにも密閉容器に入れましょう。
さらに、温度や湿度も重要です。
コーヒーは焙煎しているために水分が少なくなっています。そのため、湿度の高いところに置いておくと湿気をガンガン吸収してしま、結果として劣化が進んでいくのです。
温度に関しても、温度が低いほど酸化は緩やかになるため、冷蔵庫や冷凍庫で保存すると温度変化による酸化は防げます。
ただし、冷蔵庫や冷凍庫で保存したコーヒー豆や粉は、使用する前に必ず常温に戻すことを忘れないようにしましょう。
低温保存されたコーヒーはそのまま入れるとお湯の温度が下がってしまうため、必要以上に酸味が強く出てしまうのです。
ここまでは豆、粉どちらにも共通の保存方法についてでしたが、それぞれ風味を始め、どのような特徴があるのでしょうか。
粉に関しては、手軽さが一番大きなポイントであり、酸化の観点から少量ずつ購入することが必要なため、一度に同じ種類のものを大量に購入するのではなく、少しずつ色々な種類のコーヒーを楽しみたい、という方に向いているでしょう。
また、もちろん物によりますが、価格に関しては粉の方が安価に購入できる点が魅力です。
風味に関しては、やはり豆の方が圧倒的に優れているといえるでしょう。
焙煎後、1週間から10日ほどがコーヒーの熟成期間と呼ばれており、コーヒーの醍醐味とも言えます。
この時間の経過とともに変化していく美味しさを楽しむのであれば、断然豆が良いと言えるでしょう。
自分好みの熟成期間やそれに伴う味の変化を楽しめるのが豆の魅力です。
さらに、コーヒーの香りは豆を挽いた時に最も強く発散されます。
コーヒーの香りに対してもこだわりを持つ方は多いですが、この香りを存分に楽しめるのも豆ならではと言えるでしょう。
コーヒー豆の挽き方が味を左右する!基本は粗挽き・中挽き・細挽きの3種類
いくら高価なコーヒー豆を使用しても、挽き方に問題があると理想のコーヒーにならない可能性があります。どのような点に注意する必要があるのでしょうか。
まず、コーヒー粉は、粗いほど酸味が強く、細かいほど苦みが増します。
そのため、粉の粗さが均一でない場合、それぞれの性質が混ざり合い、雑味となってまとまりのない味になってしまいます。
粉の粗さを均一にすることは、自宅でコーヒー豆から挽く場合は特に重要です。
豆の粗さはコーヒーの後味に影響し、粗挽きであるほど濃度も苦みも薄くなります。
反対に、細挽きになるほど濃度は濃く、苦みも強くなります。
そのため、例えばエスプレッソを楽しむのであれば細挽きが適していると言えるでしょう。
粉を注文する際に注意すべき点として、豆の挽き加減が挙げられます。
基本的には粗挽き・中挽き・細挽きの3種類です。挽き加減によって入れ方が決まるため、自宅で何を使用してコーヒーを入れるかが重要です。
粗挽きの場合はコーヒーメーカーが適しています。中挽きは同じくコーヒーメーカー、もしくはペーパードリップにも向いています。
細挽きはエスプレッソマシーンに向いており、コーヒーメーカーやペーパードリップの場合は細かすぎて、多くの場合雑味が出るため注意が必要です。
さらに、自宅でミルを使って豆を挽く場合、手動と電動でも違いがあります。
手動の方が均一な粗さで挽くことができ、雑味の少ない味わいが特徴と言えるでしょう。
一方電動式は均一さには劣りますが、短時間で挽け、特に浅煎りの豆など硬い豆を挽くのに適しています。
手動のミルで浅煎りの豆を挽くのは大変なので、浅煎りの豆の特徴である酸味のあるコーヒーを好む方は、電動のミルか、粉になったものを購入すると良いでしょう。
自宅でコーヒーを楽しむ醍醐味として、ミルで挽く際の挽き立ての香りを挙げる方は少なくありません。
豆からこだわって挽いたコーヒーの風味は格別でしょう。
焙煎日を知って、味の変化を楽しもう
コーヒーの風味は日を追うごとに変化していきますが、新鮮であればいいと言うわけでもありません。
特に焙煎直後には注意が必要です。
コーヒーは、例えるならスポンジのように小さな穴がたくさん空いている構造をしており、中には二酸化炭素を中心としたガスが詰まっています。
焙煎後2~3日はこのガスが放出されており、その間にコーヒーにしても味が安定せず、コクや風味も十分に出ません。
焙煎から時間が経つことで、ガスが抜け、味も安定してきます。
そのため、焙煎後2~3日後から飲み始めると良いでしょう。
その後も風味の変化を楽しめるため、自分に合ったベストなタイミングを探すのも楽しいでしょう。
また、焙煎後24時間はガスが発生しているため、密閉せず紙袋などに入れてガスを放出できるよう、口を開けておくことが重要です。
さらに、煎り方によっても熟成期間や保存期間は異なります。
中煎りのコーヒーを豆のまま保存するのであれば焙煎日から10日ほどは美味しく飲めるでしょう。深煎りを豆で保存する場合は、焙煎日から5日ほど経過した頃から美味しく飲めると感じる方もいます。
ただし、焙煎日の記載は義務づけられていないため、注文時に確認しておくと良いでしょう。
また、自宅で生のコーヒー豆から焙煎する方法もあり、その場合は確実に焙煎日が分かる上、浅煎り、深煎りなどの焙煎の度合いを好きに選べるため、自分だけのオリジナルコーヒーを作ることもできるでしょう。
こだわりのコーヒーを楽しもう!
同じコーヒーでも、豆のままと粉の状態、さらには挽き方や焙煎によってコーヒーを美味しく飲める期間や風味に大きな違いがあります。
手軽に飲みたい、と言う方には粉がおすすめですが、コーヒーをより美味しく、風味にもこだわりたい、という方には豆がおすすめです。
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素敵なコーヒータイムを過ごすためにも、自分に合ったコーヒーに出会える手助けになれればと思います。